生物に使われるタンパク質が全て生体由来である理由

索引

  1. 生体内のタンパク質は生体内で合成されたものに限られる
  2. タンパク質の構造は考えられないくらいに高度に制御されている
  3. 地球にもともとあったタンパク質は生命発生に関与していない

生体内のタンパク質は生体内で合成されたものに限られる

生体内のタンパク質は、なぜ生体外で合成されたタンパク質とは異なるのか

生命の進化の本を読んでいると、生命が誕生する以前にタンパク質が自然界で偶然合成されて、そのタンパク質を利用して生命が発生、進化したとの説が出てくる場合があります。

しかし、生命が地球に誕生した際に、先にタンパク質が存在して、それが生命発生に役立だったという事実はないです。

仮にアミノ酸が多数ペプチド結合したものをタンパク質と呼ぶなら、そのようなタンパク質が、もしかしたら地球における生命発生以前に存在した可能性は、私も否定しません。

けれども生体以外で自然生成されたタンパク質は生体のエネルギー源になるか、または代謝用の原料となることはあっても、それがそのまま生体の体に組み込まれる事実はありません。

現時点で生存する生命体に観測されないし、もしくは過去に存在していた生命体においても確認されないです。

なぜそんな結果になるかというと、生体内で産生されるタンパク質は、偶然では片付けることができないほど完全に規格化されているからです。

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