深海海洋生物に新種が見つからない理由

初めに

近年、深海探査技術が急速に進み、これまで見たこともないような海洋生物が次々と発見されています。

ところがこの深海海洋生物に、新種が見つからないのです。もちろん亜種や突然変異種は見つかっています。これらの生物の特徴の変化は全て地球上に生命が発生した後に、後発的に生じたものです。観測された生物の基本的な特徴は、事前に予想できる範囲内なのです。この事実をあなたはどう評価しますか?

索引

  1. 深海海洋生物に新種は見つからないことは簡単に予測できる
  2. 深海生物の研究で注目すべき重要点

深海海洋生物に新種は見つからないことは簡単に予測できる

深海潜水探査船の性能が進歩した結果、以前では見ることができなかった深海にいる海洋生物の実態が近年次々と明るみに出てくるようになっています。

オトヒメハマグリ科シマイシロウリガイ、ハオリムシ(羽織虫)とも呼ばれるチューブワーム (tubeworm)、鉄と有機物のうろこで装甲した巻貝(ウロコフネタマガイ)、80°Cの高温に耐えるポンペイワーム(Alvinella Pompeiana)等の不思議な深海生物を直接観ることができるようになっています。

すごい技術の進歩ですね。光が全く届かず、かつ栄養分もほとんどないとも思えた海の深海の一角に、このような形態の深海生物が群をなして生活しているなんて、誰が予測していたことでしょう。

ただ、一分子生命ビッグバン説に立場に立つと、これらの見慣れない深海海洋生物が本来備えているはずの基本的な特徴は、あらかじめ予測できます。

簡単に予測できる特徴は次の通りです。

  1. 深海生物内のタンパク質は、「L体(左型)」のアミノ酸分子だけでできている
  2. 深海生物内のDNAのデオキシリボースは、D型(右巻き)だけでできている
  3. 深海生物内のDNAの対塩基は、A(アデニン)、T(チミン)、G(グアニン)およびC(シトシン)である
  4. 深海生物に必要とされる必須アミノ酸は、これまで知られている必須アミノ酸だけで構成されている

一分子生命ビッグバン説によれば、深海海洋生物を実際に調べなくても、おそらく上記のような特性を海洋深海生物が持つことは簡単に予言できます。

現在までのところ、一分子生命ビッグバン説による上記予想と矛盾する結果は報告されていないようです。

私は、現在までの深海海洋生物研究の成果に正直落胆しています。

その理由は、ここまで発展した深海海洋生物研究の技術によれば、きっと私の唱える一分子生命ビッグバン説を否定する材料が必ず見つかると確信していたからです。

一分子生命ビッグバン説を否定する事実が見つかるとすれば、それはこれまで予想できなかった深海海洋生物の中にこそある、と私は考えていたからです。

ところが、ここまで技術が進んだ現在においてもなお、一分子生命ビッグバン説を否定する材料が出てこないのです。

もし、海洋深海生物の遺伝子が、これまで知られているDNAによる自己複製ではなく未知の自己複製を行う機構を有していたなら、これは世界を驚愕させるニュースになったことでしょう。

「L体(左型)」のアミノ酸分子以外から海洋深海生物のタンパク質ができている、とか、DNAの塩基対はA(アデニン)、T(チミン)、G(グアニン)およびC(シトシン)のいずれでもなかった、とかの大発見についても同様です。これらの事実が確認されたとしたなら、それこそノーベル賞級の発見となったことでしょう。

今までのところ、待てど暮らせど、その様なニュースは私の耳に届きません。届かないニュースを今でも私は待ち続けています。

私の提唱する一分子生命ビッグバン説を否定する材料を、です。

深海海洋生物は、上記に説明した簡単に予測できる性質を備えているはずです。「備えているはず」という表現を使うのは、私が実際に調べたわけではないからです。けれども全てを矛盾なく説明する理論を追及することにより、海洋深海生物に新種が見つからない理由を説明することができます。

深海海洋生物に上記の事前予想とは異なる新種が見つからない理由は、地球上のあらゆる生物が、たった一個の自己を複製することのできる一つの光学活性体分子から進化したからです。

つまり進化の過程を逆に辿ると、たった一つの分子に行き着きます。現存する地球の生物は全てこのたった一つの分子の性質を引き継いでいるために、全て同様の性質を保有しているのです。

海洋深海生物も例外ではない、ということです。

深海生物の研究で注目すべき重要点

先日、テレビに深海生物に詳しい専門家がでてきて、深海生物について研究する意義について説明していました。漫画のテラフォーマーの原作者と海洋生物学者とが対談するコラボ企画の番組であったため、実際に観た方も多いと思います。

海洋生物学者によれば地球上の極限環境に生きる生物を研究することにより、宇宙の極限状態に存在するかもしれない生物が生存できる環境を探ることを研究のテーマの一つにしているとの話でした。

またこの研究者は、「地球上の生命の誕生は比較的簡単に起こったが、進化の過程を経て実際に進化が進むのは困難であった」との旨の発言をテレビでしていました。

地球上の極限環境に生きる生物を研究することにより、生物の生存できる環境を探るのはよいと思います。

ただ、地球上の生物をいくら調べても、地球外の生物の生態に近づくことができないという問題があります。

おそらく、地球上の生物を調べることにより地球外の生物を予測することができると考える前提には、地球外の生物も地球上の生物と同じDNA型遺伝子を持っているだろうという予測が混入しているからだと思われます。

つまり、地球上の生物も地球外の生物も同じ基本的性質を持つという前提があるのではないか、ということです。

なぜ地球外の生物が地球上の生物と同じDNA型遺伝子を持つという発想がでてくるかといえば、地球上のあらゆる生物がDNA型遺伝子を持っているからです。

それ以外の自己複製のシステムが地球では見つからないからです。

一つのシステムしか見つからないのであれば、あらゆる自己複製のシステムの可能性のうち、現在機能しているDNA型遺伝子が一番採用されやすい形ではないか、と考えてしまいがちになります。

けれどもこの発想は、「井の中の蛙、大海を知らず」と同じ発想であると私は思います。

そもそも、考えられるあらゆる自己複製のシステムのうち現在機能しているDNA型遺伝子が一番採用されやすい形であるという前提には多いに疑問があります。

一分子生命ビッグバン説に従えば、地球上のあらゆる生物は、たった一つの自己を複製できる光学活性がある分子から進化したことになります。

そうすると、地球上のあらゆる生物が一つの自己複製システムしか持っていないのは、ある意味当然である、ということができます。

生命発生の最初の段階で、多様性を生み出す可能性が全て消去されているからです。

反面、一分子生命ビッグバン説が「誤り」で生命はあちらこちらで多数発生したと仮定します。

そうすると地球上の生命体が現在のようにたったDNAの一つの遺伝子のシステムだけに依存する理由を説明することができません。

たったDNAの一つの遺伝子のシステムだけに依存する理由が、現在機能しているDNA型遺伝子が一番採用されやすい形であるとこれまで解釈してきたから、地球外の生命も地球の生命と同じDNA型遺伝子であるだろうと予測するのでしょう。

けれどもこの考え方は現行の生物の体系を説明することができません。

もう一度戻って、仮に複数の生命系統が発生したとします。

その結果、現行のDNA型遺伝子の系列だけが生き残ったとします。この考え方に立つ限り、現行のDNAのデオキシリボースが、D型(右巻き)だけでできている理由を理論的に説明することができません。確率論的にL型(左巻き)のデオキシリボースも存在するはずです。

なぜなら、DNAのデオキシリボースは、D型(右巻き)のものも、L型(左巻き)のものも等価だからです。

D型(右巻き)のDNAのデオキシリボースが産生できた環境であれば、全く同じ確率でL型(左巻き)のDNAのデオキシリボースもまた産生できたはずだからです。

生命の研究に携わる科学者であれば、こういった矛盾点が生じることを見過ごした発言をしないように、もっと慎重になるべきです。

一方、この矛盾点を一分子生命ビッグバン説は解決します。

地球上のあらゆる生物が、たった一個の自己を複製することのできる一つの光学活性体分子から進化したため、現行の自己複製に直接関与するDNAのデオキシリボースは、D型(右巻き)の一種しかないのです。

そもそも地球上の生命体はたった一つの自己複製可能な光学活性を持つ分子から進化したため、一種類のDNAシステムしかないのです。

そうすると、地球外にある生命体も地球と同じDNAシステムを持っているとする仮定は根拠がないことが分かります。

さらにダメ押ししておくと、先の研究者が言った、「地球上の生命の誕生は比較的簡単に起こった」とする考え方には大いに疑問があります。

このような考え方が出てくるのは何らかの先入観があるからだと私は思います。

地球上の生命があちらこちらでばんばん発生したとすれば、現在の地球上の生命のタンパク質が「L体(左型)」のアミノ酸分子だけでできていこととか、DNAのデオキシリボースが、D型(右巻き)だけでできていることとか、DNAの対塩基は、A(アデニン)、T(チミン)、G(グアニン)およびC(シトシン)のみによって自己複製がなされる点を説明することができないからです。

現行の自己複製システムだけではなく、他の自己複製のシステムがあってもよいではないか、というのは、一分子生命ビッグバン説とは異なる考え方です。

でもそんな他のシステムは見つかっていません。

これから先も見つからないでしょう、ということを、一分子生命ビッグバン説によれば簡単に予測できます。

ファーイースト国際特許事務所
所長弁理士 平野 泰弘

03-6667-0247

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